Thanks for XX【六花の翼・番外編】



いつの間にか、明かりがついていた部屋から。


まりあが、大きな瞳でこちらを心配そうに見つめていた。


テーブルには温かそうな湯のみが三脚、ちょこんと主人の帰りを待っている。



「妊婦はカフェインを摂らない方が良いそうだ。

だから温かい麦茶しかないが、行こう」



瑛は僕の背中をさする。


僕はいつの間にか、泣いていた。