いつの間にか、明かりがついていた部屋から。 まりあが、大きな瞳でこちらを心配そうに見つめていた。 テーブルには温かそうな湯のみが三脚、ちょこんと主人の帰りを待っている。 「妊婦はカフェインを摂らない方が良いそうだ。 だから温かい麦茶しかないが、行こう」 瑛は僕の背中をさする。 僕はいつの間にか、泣いていた。