お父ちゃんは、続ける。
『そうしたら、お前も力が使えるようになる。
な、ええやろ?
そしたら皆と一緒や』
『…………』
そりゃ、お父ちゃんや兄貴や、仲間のお兄ちゃんたちと一緒は嬉しい。
けど、僕は霊力なんかなくても、別段不自由してへんよ?
目も見えるし、口もきける。
そんな力、別にいらんよ?
そう思ってるのに。
僕は、一言も口をきけなかった。
多分。
お父ちゃんに逆らったら、もっとひどいことになるて。
どっかで、怖がってたんやろうな。
僕はこのままやったら。
いつか、捨てられるかもしれへんて。
のんびり暮らしながら、僕はどこかでそれに怯えてたんやな。



