「なんやねん、自分らが結婚した言うから、

わざわざイギリスから祝いにきてやったっちゅうのに。

まりあ、旦那の教育しっかりしぃや。

キミが恥かくで?」


「ごめんなさい……

瑛さん、気難しいのは相変わらずで、

あたしの言う事なんかちっとも聞いてくれないの」


「……お前の言う事を聞いたから、結婚することになったんだろ?

家事も協力してるし、一体これ以上俺にどうしろと……」


「ストーップ!

話はあとからゆっくり聞くわ!

とにかく休ませてくれや、僕長旅やってんから」



バカップルの喧嘩にツッコむようになったなんて、

僕も歳とったなあ。


案内をする二人の後をついて歩く。


まりあ、昔はぴちぴちやったのに……

なんも知らん、可愛い子やったなぁ。


今はすっかり、瑛の横で大人の女の顔しよって。


誰がまりあにアレやコレや教えたんや。


羨ましい……いやいや、許せんなぁ。