『チッ………』 「……行っておいで。 上から、待ちながら見てる」 來未は微笑みながら屋上のドアを指差す。 『……すぐ戻る』 「優勝してね」 クスクス笑ながら俺の背中を押す。 その押された力で足が動き高跳びの場所へと走る。 俺は陸上でもなんでも無いが、ジャンプ力と走力は人並みよりはあった。