「で次にゴールしたのはーーー…」 司会者がどんどん進めて行く中、俺は來未をお姫様抱っこしながら校舎に入った。 階段を次々に上がって行って屋上に着く。 『……はぁ…ゲホッ』 「走った後に走るからだよ」 來未が呆れた様な嬉しそうな顔で俺の背中をさする。 『……何でもゆうこと聞くんだよな?』 「えーー」 『今更撤回は出来ねぇからな』 俺はニヤッと笑って來未を抱きしめた。