全員を抜かしてぶっちぎりの一位。 煩かった応援のは無くなっていて、俺は首を傾げたが、すぐにどこからともなく拍手が湧き上がった。 「優哉すげぇ!」 「優哉くんナイス!」 「かっこいー!」 「やっべぇ!」 そんな言葉をかけられながら俺は退場した。 拍手は鳴り止まず、次の競技が行われるまで鳴り止まなかった。 ……… 『…借り物か…』 「優哉、頑張れ。」 來未が、少し顔を引き攣らせながら言ってくる。