家にいた時間が少ない父さんは嫌いだった。 でも、父さんのピアノは好きだった。 母さんと一緒に、父さんのピアノを何度も聞いた。 繊細できれいな音色。 この音色を聞いているとき、母さんはいつも笑顔だった。 家に全然いない父さんに、母さんを取られたような気がして、ちょっとむかついてた。 でも、母さんが笑顔だからいいと思った。