if *thank you*【完】


「その彼に…もう1度、逢いたいんじゃない?」

“彼”と言うのはきっと、彰のことだ。

「…逢えるものなら、逢いたい…」

どんなに願ったことだろうか…?

すると、世羅は微笑んだ。

「貴方のその願い、叶えてさしあげようか?」

「…え?」

「私が、3年前に戻してあげる」

嘘でしょ?
だって…時間を戻すことなんて…。

過去に戻ることなんて…

「出来るのよ。私だから」

あたしにはまだ、この状況が理解出来なかった。

「私の魔法で、3年前に戻してあげますよ」