「あたし…本当に戻ってきちゃったの?」

「そうよ。だから…」

世羅は少し黙りこんで…再び口を開いた。


「これからの道は自分で決めるのよ」


「………え?」

今の世羅の言葉が頭の中で、何度もリピートする。

「彰くんと付き合ってる時に戻したから、あの日のことは…自分で決めなさい。」

「ねぇ…世羅…」

「何かあったら呼べば、また来るわ」

そう言うと、世羅は消えていった。

「えっ!?ちょっ…世羅!」

「なによぅ…」

あたしが大声で世羅の名前を叫ぶと、世羅の“声だけ”が聞こえた。