(いつもはこの辺りで有志に出くわすんだけど…) キョロキョロと辺りを見回した美加だったが、普段なら一緒に門をくぐるはずの有志の姿が見えない。 美加の胸に寂しさがよぎった。 『やばっ!!』 気が付くと正門が閉まる3分前。 体育の授業でも出さないような速さで駆け込み、今日もギリギリ遅刻を免れた美加であった。