夕食を済ませ、優也の部屋でくつろいでいたときのことだった。
「さや、その足の怪我どうしたの?」
優也は、包帯を巻いているあたしの足を指差した。
「えっと、これは……」
あたしはそこで言いよどむ。
この怪我は、さっき飛び散ったガラスの破片でできたものだ。
急いで保健室で手当てをしたから大丈夫だけど、包帯を巻かれてしまった。
目立つから嫌だったんだけどなぁ。
優也にこれ以上心配をかけたくないからと、あたしは適当にごまかすことにした。
「こ、転んだだけだよ。なのに、保健室の先生が大げさに包帯なんて巻くから……」
そこまで言いかけると、いきなり優也の腕が伸びてくる。



