あたしのイジワル執事様!?【続編更新中】

「ここまで来れば大丈夫でしょ」


霧島先輩は呼吸を整えながらそう言った。


「ありがとうございます。霧島先輩」


あたしは霧島先輩にお礼を告げた。


それなのに、霧島先輩は不機嫌そうな顔をしている。


な、なぜ?


もしかして、怪我したとか!?


そうだったら大変だ、とあたしが慌てて口を開きかけると、霧島先輩はぽつりとつぶやいた。


「……北斗」


「え?」


うまく聞き取れなかったので、もう一度聞き返す。


「だから北斗って呼んでよ」