あたしのイジワル執事様!?【続編更新中】

「きり、しま……先輩……?」


あたしが名前を呼ぶと霧島先輩はにっこりと微笑んだ。


霧島先輩は、震えて動けないあたしを抱き寄せる。


「助けるの遅くなってごめんね」


霧島先輩はいつになく真剣な声音でつぶやく。


あたしはその腕を振り払うことをせず、ただされるがままになっていた。



その瞬間、さっきまでうずくまっていた男が起き上がった。


男は地面に落ちたナイフを拾い、霧島先輩を目掛けて降り下ろす。


危ないっ……!