あたしのイジワル執事様!?【続編更新中】

そこであたしは霧島先輩と目が合った。


「一緒に帰ろうよ。オレ、送ってくよ?」


「あ、ありがとうございます」


あたしはぎこちなく笑い返して、歩きはじめる。


この妙な馴れ馴れしさはまだ慣れないな。


でも正直言って、霧島先輩の申し出はありがたかった。



雪の家を出る数十分前に、本堂さんの携帯に電話があった。


それも仕事の電話だったらしく、すみませんと言って本堂さんは仕事へ向かったのだった。


やっぱり本堂さんも忙しいんだろうな。


こんな薄暗い中一人で帰ることを思うと、霧島先輩でさえ心強い。