斎藤さんから渡された箱を開けてみると、その中には大きなクマのぬいぐるみが入っていた。


そのぬいぐるみの首元にはメッセージカードがかけられている。



『愛しのさやへ。このクマを僕だと思って毎日抱いて寝てね。あなたを愛する男より』



なにこれ……。


あまりの気持ち悪さに鳥肌が立つ。


「さ、斎藤さん」


これはイタズラなんかじゃない。


イタズラよりも、もっとタチが悪いストーカーってやつだ。


「さや様。これでも、旦那様や優也様に言わないおつもりですか?」


「……うん。今忙しい二人に迷惑かけたくないし」