「もしかして、他の男のことを考えているんですか?」


ギクリ


優斗さんのメガネの下の瞳が怪しげにあたしを捕らえる。


そして、意地悪そうにニヤリと笑う。


あれ?


この顔、誰かに似てる……?


「そんなわけないじゃないですか~」


そう言ってあたしは注文した紅茶を口に含む。


内心ヒヤヒヤしてる。


バレてしまったら、笑い事じゃすまなくなる事態になるかも。


「なら、いいんですが」


優斗さんもコーヒーに口をつけた。


静かそうな顔をして実はこんな本性を隠してたのね……。


そう思いながらも話題を変えようと試みる。


「優斗さんはあたしのこと知ってたんですか?」


「知ってましたよ。写真を見てましたから」


「写真、ですか?」