隣の彼女は・・・

「駿くん、今さあ・・・」


「はい?」


「『食べたら死ぬ』とか
思ったでしょ?」



えっ!?

何で?



「あの・・・その・・・」



上手く誤魔化すことできず・・・



「いいよ。どうせ旭が言ったんでしょ?」



さくらは知ってる?



「いえ・・・あの・・・」



また口ごもる俺に


「やっぱりね。

旭が、前に言ってたし・・・」



さくらが

プッとふくれて見せて



「『さくらの料理は、他のやつには
絶対に食わせるなよ』って旭が言ってたもん。

『他のやつが食ったら絶対に死ぬ』とも
言ってたし・・・。

ひどくない?」



「酷いですね・・・」



そう、さくらに同情しながらも


俺は・・・




あいつ・・立花旭は・・・

そんな風にさくらに言えるんだ。





羨ましい気持ちになった。



“好きな相手の前だけ自分を作る”
そんなことしなくて・・・


しなくてよかったら・・・



これって

後悔?


だったら

最初っからしてる・・・さ