どう考えたってムリなのに、
鈴は受験前に猛勉強してた。
それを、俺は、
笑って
バカにして見てた。
鈴にはムリ。
『駿、勉強教えて。』
そうやって来ても、
『バカが勉強したって無駄!』
とかって・・・
けっこう・・ってか
かなり
ひどい言い方して・・・
無視してたっけ・・。
『なによ!駿のバカ!』
あのとき・・
俺は全然気付かなかった・・・
あのときの鈴は・・・俺のこと・・・
そうだ・・・そうだったのか?
幼なじみの鈴の存在を、
あのときの俺は全然意識してなかった。
だから、全然分からなかった。
うん?
あのときの俺は?
じゃあ・・・今の俺は?
意識してるって?
鈴を?
マジ?どうして?
いや・・・それはない・・・だろ?
絶対にない!
つか・・・
今の鈴は?
今も・・・俺を?

