いちごチョコ






「あんた、同棲とかほんま
生意気やわー。なんやねん」





「何でそんなん言われなあかんねん。
もう帰れよさっさと。」





「何で!せっかく来てくれてんから
泊まってもらったらいいやん!」




「はぁ?!」





まなえは姉ちゃん歓迎してるし。


そんなん言うたら
調子乗って帰らんやん…





「いい子やわぁ。
名前何て言うの?」




「まなえです!」




「まなえか!あたしさりな!
よろしく!てことで泊まるわ!」





「いや、意味わからんやろ」






26歳にしてまだ
図々しいにも程がある性格。

うるさいし声でかいし。



黙ってたらまともな彼氏ぐらい
できる顔やのに。





「いいやんそうまくん!
寝るとこだって、あるし」




「全然どこでも寝るから!
わんこの隣でもいーし!」





「わんこってなんやねん。
・・・絶対明日帰れよ」





「帰る帰る!さんきゅ!」






これ以上話してもきりないと思って
今日だけはオッケーした。
明日、日曜やし。






「なぁなぁ、まなえー
何か食べ物ない?夜食べてないねん!」





「食べ物ですかー?
ちょっと冷蔵庫みてきます」





「・・・ほんま図々しいな」






何が 何か食べ物ない?じゃ。
しかもいきなりまなえのこと
呼び捨てやし。






「そうまー、
あの子はちゃんと本気なん?」




「本気じゃなかったら
一緒になんか住まへんわ」





「へー。頑張れよー」





言われんでも頑張ってる。





「さりなさーん、
夜ご飯に作った唐揚げ
残ってるんですけどいりますー?」




「いるいるー!」





俺が明日食おうとしてたやつ…





「いただきまーす!」





ムカつくわ。