それでも僕は、お前が嫌いだ


 どこからか聞こえてきた低い声にスピリタスが笑う。

 「どうか手を煩わせることなく」

 木々をかき分け風に乗って聞こえてきた男の声に、スピリタスは腰に下げていた鞘を外した。

 その行為に場の空気が一瞬にして凍りつく。