家の方向は離れていた。 だから、一緒には帰れなかった。 けれど、途中までは一緒だった。 また話をしながら歩いていた。 「こっから近いの?歩きで来てるから」 「んー、まぁ近いかなー」 「そっかー、俺も結構近いよー! 今度遊びに来る?」 「え゛っ、いいの?」 私はとても変な声が出た。 梨はその変な声に笑っていた。 「いいに決まってるよ!仲良くしたいし!!」 「ほ、ほんとに!?うれしい!!」 私は心底喜んだ。 梨の家に行く約束ができた。