「零央、先に学校行ってて?」


私がそう言うと、零央の朝ご飯を食べていた手がピタリと止まった


「…なんで?」


零央の表情が読み取れない

いつものポーカーフェイスだ


「だって零央は学園の王子なんだよ?私なんかと登校してたら…」


「そんなの関係ない」


ハッキリと言い放った


「椎名が嫌なんだったら、俺は1人で登校する。じゃあまた学校でな」


冷たく言い残し、家を出て行った