蒼にいちゃんと私の話




「おっ、篠崎か。お前まだ帰ってないのか。」


「えっ、あはい。」


「さっさと帰れよ。暗いんだから。」


「はーぃ。」




んな事あんたに指図されてたまるかっ。


でも、藍樺の言う通り、イケメンだな……。



「ん、こっちか?家。」


不意に質問され、ちょっとビビる。


「あ、えぇっと……はい。あのマンションです。」


「へぇー。奇遇だな。俺もだ」


………は?


………えぇぇっ??!


まじかっ…まじかっ…マジかよ~っ!!




エレベーターに二人で入ると、無意識に心臓の鼓動が速くなる。なんで…別にそんなつもりじゃ無いし……なのに……。


「篠崎、何階?」


「あ、六階です。」


「階も同じか。奇遇にも程があるな。」


はぁっ?!ますます心臓ヤバイんですけど……