高校の入学式から早二ヶ月。 今日も私は廊下を眺めていた。 「ちーはる!また廊下見てるの?」 そう言って親友の陽菜はため息をついた。 「だって琉(りゅう)君通るかもしれないしっ」 日野千春の毎日の日課…それは私のクラスを通る大野琉君を 眺めることである! 話したこともないし、琉君は私のことなんてしらないだろう。 私が1人思いふけっていると、琉君がクラスの前を通った。