「どこだろうね?あの二人」

「んー…」



朔弥と凌くんを探すこと約30分



結構歩いたな…


お魚達を見て楽しむための水族館なのに、入館してからたった一度もお魚を見てないっていうね…



立ち止まらずに人が混雑している道を歩いてるから、勿論、足が痛くなってくる




「これだけ探してもいないって、どういうこと?」


「さぁ…すれ違ってるのかもね」




もー!

出てこーい!



来た道を引き返そうと振り返った瞬間




「…!」




いた…



「百合っ!朔弥見つけた!」


「え!?うそ!?」



面倒臭そうに、グループの人達の一番後ろに立つ朔弥を見つけた



その面倒臭そうに立つ姿も絵になってますよ、朔弥さん



あなたがかっこよすぎるせいで女の子達が見てますよ



……ん?



すると、二人の女の子達が、朔弥の所に来た



ま、まさかの逆ナン!?



でも、明らかにそうだ



……ヤダ


触らないで


朔弥は…



「…えっ!?花音!?」



私は朔弥の元に走った


そして、女の子達と朔弥の間に立った



朔弥は…


「私のだもん!近づかないでよ!」



無意識に出た言葉だった