あと数枚で作業が終わる、という頃だった。
「実玲ー!仕事おつかれ!」
シーンとしていた教室に、帝の声が響いた。
あたしはなんだかびっくりして、座っていた椅子から立ち上がった。
「帝!もう部活終わったの?」
あれ?もうそんな時間だっけ・・・。
「もうって、いつもと同じ時間だよ。」
ホッチキスに集中し過ぎて、時間の感覚もなくなっていた。
「あ、こんばんはっ、噂の転校生さんですか??」
帝が、いつものトーンで座って作業をしている飯田に話しかけた。
「そうです。というか作業が終わってからにしてください。というか鏡野さん。あなたも早く自分の作業終わらせて下さい。」
愛想悪過ぎ。ていうかやっぱり裏あんじゃん。
「ごめん帝、校門で待っててくんない?もう少しで終わるからさ。」
「あー、分かった!」
帝は、いつもの無邪気な笑顔で、教室を出ていった。
