「ここ、座っていい?」


日向君が指差したのは、私の隣の席。


えぇっ!?


ビックリしていると、私の返事を待たずに日向君は腰を下ろしてしまった。


わわっ!
こんなに近くに日向君が…!


緊張でドクンドクンと加速していく鼓動。


固まっている私に、日向君は優しく微笑んだ。


「それじゃあ、いただきます…。」


「はいっ!どっ…どうぞ!!」


ひゃあっ!
声、ひっくり返っちゃったよ…。


恥ずかし過ぎる…。


ソワソワしている私の隣で、日向君はお弁当箱を開ける。


その瞬間、彼から“わぁ、すげぇ!”と嬉しそうな声が零れた。