「俺も、椎名に話したいこと…あるんだ…。」


『話したいこと…?』


「ああ…。直接、話がしたいから…週明けの月曜日に話すよ…。」


伝える機会をずっと逃していた、椎名への想い。


“好き”という言葉。


電話じゃなくて、面と向かって…言いたいんだ。


『う、うん…。了解です…。』


少しぎこちなく答える椎名に微笑ましさを感じた後、会話を終えた俺は、電話を静かに切った。


少しの時間だけだったけど、椎名と話が出来て良かったな…。


部活の疲れも吹き飛んだし、元気もたくさんもらえた…。


こんなに温かい気持ちになれるのは……


笑顔にしてくれるのは…


椎名だけなんだ…。



そう心に強く感じながら、御守りをそっと握った。