電話口で告げた事実を確認するべく到着早々ベッドルームへ直行する友人は、後姿でもわかるくらいに期待の色を滲ませていて。
それに苦笑いを零しながら、自分に荷物を押し付けて去って行く恵介の背に「起こすなよ」と忠告の言葉を投げた。
聞いているのかいないのか、恵介の姿はベッドルームに吸い込まれるかのように消えて行く。
それに思わずため息を零したくなるけれど、紙袋二つ分の荷を押し付けられることとなった晴は諦めてリビングの隅にそれを置き、キッチンへと足を向けた。
コーヒーメーカーが音と匂いを立て始めた頃、完全に緩みきった表情の恵介がリビングへと顔を出す。
「可愛い顔して寝てるわー。何てゆう子?あのエンジェルちゃんは」
拍子抜けするその言葉に、「さすがだ…」と言葉にならなかった声がついにため息に変わって漏れる。
それをどう捉えたのか、満足げにうんうんと頷いた恵介が晴の肩を軽く叩いた。
「それは…何や。そのポンポン、は」
「お前、ロリコンやったんやな。そりゃどんな美人のヌード見てもシレーっとしてるわ」
「いや、ちゃうやろ」
「悪かったな、今まで気付いてやれんで」
「ひとの話を聞け!」
思わず声を荒げた晴に、はははーと陽気に笑った恵介が両手を挙げた。
「冗談やん、せーと」
「せーと言うな」
気に障る昔の呼び名に、余計に声のボリュームが大きくなった。
それに苦笑いを零しながら、自分に荷物を押し付けて去って行く恵介の背に「起こすなよ」と忠告の言葉を投げた。
聞いているのかいないのか、恵介の姿はベッドルームに吸い込まれるかのように消えて行く。
それに思わずため息を零したくなるけれど、紙袋二つ分の荷を押し付けられることとなった晴は諦めてリビングの隅にそれを置き、キッチンへと足を向けた。
コーヒーメーカーが音と匂いを立て始めた頃、完全に緩みきった表情の恵介がリビングへと顔を出す。
「可愛い顔して寝てるわー。何てゆう子?あのエンジェルちゃんは」
拍子抜けするその言葉に、「さすがだ…」と言葉にならなかった声がついにため息に変わって漏れる。
それをどう捉えたのか、満足げにうんうんと頷いた恵介が晴の肩を軽く叩いた。
「それは…何や。そのポンポン、は」
「お前、ロリコンやったんやな。そりゃどんな美人のヌード見てもシレーっとしてるわ」
「いや、ちゃうやろ」
「悪かったな、今まで気付いてやれんで」
「ひとの話を聞け!」
思わず声を荒げた晴に、はははーと陽気に笑った恵介が両手を挙げた。
「冗談やん、せーと」
「せーと言うな」
気に障る昔の呼び名に、余計に声のボリュームが大きくなった。

