「おかえり」
リビングで寛ぐ父に声を掛けると、ちょうど片付けを終えた母がキッチンからグラスを持って出てきた。
「あら、晴人。起きたん?」
「おぉ。ちぃに起こされた」
「あらあら。ほんで、ちーちゃんは?」
「寝たで、もう」
「ほんならこっち来て付き合え」
瓶ビールを掲げた父に応えるためにソファを跨ぎ、母から受け取ったグラスを差し出す。
「一杯だけな」
「吉村君も呼ぶか?」
「今から?もう夜中やで」
「大丈夫や。呼んだら飛んで来るんがあいつや。たとえ地獄の底におってもな」
はははっと豪快に笑い、父はサイドボードに置いていた携帯に手を伸ばした。そして、メモリーから吉村の名を呼び出しコールする。そんな無茶な…と思いながらも、晴人はそれを強く否定することが出来なかった。
『お疲れさんです、親父さん』
「おぉ、お疲れさん。飲むから付き合え。晴人が帰って来とるんや」
『ちょうど良かったですわ。はよ終わったら伺おう思うとったんです。すぐそっち行きますわ』
「おぉ。ほな待っとるぞ。勝手に入ってきたらええからな」
『わかりました』
言った通り、吉村は二つ返事で了承した。それに「あらあら」と洩らし、母はエプロンを外して二人に声を掛けた。
「ちょっと疲れたんで和室でちーちゃんと寝てますから、何かあったら声かけてくださいね。私がおらん方がええでしょ?男同士で」
「おぉ。ご苦労さん」
「おやすみ、母さん」
「おやすみ」
居てくれれば適当に抜け出せるのに…と思いながらも、疲れた空気を纏う母にそう愚痴ることは叶わない。諦めてグラスを傾ける晴人は、父は満足げな表情で見ていた。
リビングで寛ぐ父に声を掛けると、ちょうど片付けを終えた母がキッチンからグラスを持って出てきた。
「あら、晴人。起きたん?」
「おぉ。ちぃに起こされた」
「あらあら。ほんで、ちーちゃんは?」
「寝たで、もう」
「ほんならこっち来て付き合え」
瓶ビールを掲げた父に応えるためにソファを跨ぎ、母から受け取ったグラスを差し出す。
「一杯だけな」
「吉村君も呼ぶか?」
「今から?もう夜中やで」
「大丈夫や。呼んだら飛んで来るんがあいつや。たとえ地獄の底におってもな」
はははっと豪快に笑い、父はサイドボードに置いていた携帯に手を伸ばした。そして、メモリーから吉村の名を呼び出しコールする。そんな無茶な…と思いながらも、晴人はそれを強く否定することが出来なかった。
『お疲れさんです、親父さん』
「おぉ、お疲れさん。飲むから付き合え。晴人が帰って来とるんや」
『ちょうど良かったですわ。はよ終わったら伺おう思うとったんです。すぐそっち行きますわ』
「おぉ。ほな待っとるぞ。勝手に入ってきたらええからな」
『わかりました』
言った通り、吉村は二つ返事で了承した。それに「あらあら」と洩らし、母はエプロンを外して二人に声を掛けた。
「ちょっと疲れたんで和室でちーちゃんと寝てますから、何かあったら声かけてくださいね。私がおらん方がええでしょ?男同士で」
「おぉ。ご苦労さん」
「おやすみ、母さん」
「おやすみ」
居てくれれば適当に抜け出せるのに…と思いながらも、疲れた空気を纏う母にそう愚痴ることは叶わない。諦めてグラスを傾ける晴人は、父は満足げな表情で見ていた。

