「ねぇ、アンタのbrother、princessのこと奪う気なんじゃない?」
その言葉に一番反応したのは、未だ納得のいっていない恵介で。慌てて携帯を取り出すも、晴人とメーシーに同時に止められ、智人にコールするどころかメモリーから呼び出すことさえも叶わなかった。
「ケイ坊、麻理子の言うことだから」
「何よっ!アタシだってわからないなりに考えたんだから!」
「わかってるよ。ありがとう」
メーシーがにっこりと笑うと、マリはぶぅっと頬を膨らせて唇を尖らせた。けれどそれは、怒ったと言うよりも拗ねたと言う感じで。そんなマリの頭を撫で、晴人も笑顔を見せる。
「ありがとうな、マリ」
「ふんっ。もう助けてやんないから」
「まぁ、そう言うなって。今夜はメーシー借りるで?男同士で飲み明かすんや」
「好きにすれば。めいじの勝手だし。でも、今度はアタシも仲間に入れてよね」
「おぉ」
何とか女王様の許しを得た晴人は、徐にソファから立ち上がって扉を目指した。
「MARI様の写真、処理してくるわ」
「じゃ、終わったら声掛けて。俺はメイクルームに居るから」
「ほな俺、二階で衣装整理してくるわ」
うじうじ悩んだところで、何も解決しない。千彩の具合が良くなるわけではないし、やらなければならないことが溜まっていく一方だ。
それならば、仕事をしている方がまだ気分も落ち着く。またスケジュールを詰めようか…と思案する晴人に、メイクルームへ足を進め掛けたメーシーが振り返った。
「王子、ハードワークは勘弁だよ」
「ん?バレたか」
「勿論。モデルが麻理子ならいいけど、そうじゃなきゃ俺の調整が大変なんだからね」
「わかってますよ、メーシー様」
まぁ、そう上手くはいかないか。と諦めてパソコンの前に座った晴人は、思考を仕事モードに切り替えて「フォトアーティスト」の顔になった。
その言葉に一番反応したのは、未だ納得のいっていない恵介で。慌てて携帯を取り出すも、晴人とメーシーに同時に止められ、智人にコールするどころかメモリーから呼び出すことさえも叶わなかった。
「ケイ坊、麻理子の言うことだから」
「何よっ!アタシだってわからないなりに考えたんだから!」
「わかってるよ。ありがとう」
メーシーがにっこりと笑うと、マリはぶぅっと頬を膨らせて唇を尖らせた。けれどそれは、怒ったと言うよりも拗ねたと言う感じで。そんなマリの頭を撫で、晴人も笑顔を見せる。
「ありがとうな、マリ」
「ふんっ。もう助けてやんないから」
「まぁ、そう言うなって。今夜はメーシー借りるで?男同士で飲み明かすんや」
「好きにすれば。めいじの勝手だし。でも、今度はアタシも仲間に入れてよね」
「おぉ」
何とか女王様の許しを得た晴人は、徐にソファから立ち上がって扉を目指した。
「MARI様の写真、処理してくるわ」
「じゃ、終わったら声掛けて。俺はメイクルームに居るから」
「ほな俺、二階で衣装整理してくるわ」
うじうじ悩んだところで、何も解決しない。千彩の具合が良くなるわけではないし、やらなければならないことが溜まっていく一方だ。
それならば、仕事をしている方がまだ気分も落ち着く。またスケジュールを詰めようか…と思案する晴人に、メイクルームへ足を進め掛けたメーシーが振り返った。
「王子、ハードワークは勘弁だよ」
「ん?バレたか」
「勿論。モデルが麻理子ならいいけど、そうじゃなきゃ俺の調整が大変なんだからね」
「わかってますよ、メーシー様」
まぁ、そう上手くはいかないか。と諦めてパソコンの前に座った晴人は、思考を仕事モードに切り替えて「フォトアーティスト」の顔になった。

