「悠哉、パスッ!」
痛いぐらいに突き刺さる視線を少しでも軽くしようとサッカー部の悠哉にパスをまわす。
綺麗に渡ったパスは悠哉によってシュートされた。
笛が鳴らされ、点数が入ったことを知らせる。
それとほぼ同時にゲーム終了を知らせるタイマーがなった。
シャツで汗を拭きながら悠哉とハイタッチをする。
「やーちゃん!ちょっと見た?見た?」
若が興奮しながら柳瀬に話しかける。
若は授業に行かなくていいのだろうか…。
柳瀬も付き合わされて可哀想に。
そんな若に柳瀬は呆れながら何かと問う。
「今の緋色の腹筋見た?もう本当に最高!」
そう言って若は腹筋について語りだす。
若の方を見ると思った通りの様子をした柳瀬と目があった。
「御崎ー、若連れてっていいー?」
「ああ、連れてってくれ」
柳瀬が駄々をこねる子供を連れていく母親のように俺には見えた。
「矢向ってさ、あの見た目からは考えれないくらい変態だよな…」
いつの間にか俺の隣にいた彰人がボソッと呟いた。
それに続くように悠哉が頷く。

