アイツ……何考えてんのよ?!


何が奪うなわけ?

奪わなくたって、私は、陽呂の物じゃないっつーの。





無理矢理……形だけなんだから。

誰かが、触れれば簡単に壊れる様なもんなんだから。


お願い……邪魔しないで。

崩さないでよ……。



せめて、今のままで。

このままでいいから、そばにいたい。


それすら……駄目なの?







「心菜さん、あの人は、気をつけて下さいね?」

「生徒会長……の事?」


黙って頷く。


「何かあるの?生徒会長と?」

「……いえ、別に。」


にこっと笑顔を残して遠くに視線を向けた。