「女の子は、ケンカなんてしちゃ駄目ですよ?」


優しい笑顔なのに……目笑ってなくない?

猫バカ女は、バカだから気づいてないけどね?


「ケンカなんかじゃないんですよぉー。ねぇ、江田さん?」



って私にふるなっ!



猫バカ女は、猫女へと豹変し甘ったるい声で、生徒会長とやらに話しかけていた。


『そぉなんですか?』って私を見る生徒会長とやらに、『はい』ってだけ伝えると、猫バカ女は、ご機嫌で帰って行った。



はぁー……。
疲れる。


大きな溜息をつき、飛ばされたゴミ箱を拾う私に。


「江田……心菜さんですね」

「何で知ってるの?」


チラッと見上げると、やっぱり偽者の笑顔の生徒会長さん。


「今日の噂知らない人居ませんよ?」


と今度は、バカにした様な笑いを見せた。





何か、この男……嫌い。

こういう笑い方する男……嫌いっ!


「顔に僕の事、嫌いって書いてありますね?」


僕ぅぅぅぅぅぅ~~~???

絶対、そんなキャラじゃないでしょ???


「そんな事ないけど?」


合った目線をゴミ箱へと戻した。


「はは、本当にお嬢様なのに、気が強いんですね」

「はぁ?」

「それも噂です。気が強くて口が悪いってね」


うっさいわ!

ほっとけーだ!


「貴方も性格悪そうですよ?生徒会長さん♪」


少し驚いた顔をした生徒会長さんに、背を向けてその場を去ろうとしたのに。





は?

何これ?



「女の子は、口は丁寧な方がいいですよ?」


私が先に去ろうとしてんのに……。

あのバカ生徒会長……。



キス……キス……キスーーー!!!

キスなんかしてどっか行った。



何で私の周りは、バカばっかなの???

てか、何で、あんなのに、キスなんてされなきゃ駄目なのよ???



最悪っ!有り得ないっ!



たった、1~2秒でも、あいつと唇が重なったなんて思い出しただけでも悪寒が走るわ!



 キ モ イ