「で……それは、ノロケ?」





目の前には、少々怒り気味の愛未。


「だから違うってっ! 不安なのよっ!
って聞いてんの? あんた?」


必死に訴える私の話を流し、隣に居る林君の問いかけに、甘えた声で返答してる。


随分、私の時と違うくないか?

自分は、すっごい話しまくるのに!

聞いてなかったら怒るくせにー!



「要するに刺激がないんじゃん?」

「は? 刺激?」

「そ、だからコレどーよ?」


目の前に出されたパンフレト。


スキー旅行?!







事の発端は、私の相談から。





最近……陽呂と凄く上手くいってるのっ!



家に帰れば、陽呂の作ったおいしい御飯。

用意されたお風呂。

優しい陽呂。



何の文句もない。



前に大失敗してるから、変に意地張ってするのも止めたら陽呂が全部してくれてるしね。



朝も起きれば陽呂が先に起きててさ?

学校でも仲良くて。

休みの日は、デート。



これも大満足。