「江田さんですよね?」


そう声をかけられた。

逆光で、顔がハッキリ見えない。


「そうだけど?」

「陽呂の元カノなんですけど……ちょっと話があって」


その言葉を聞き、立ち上がった私が見た、明らかにオドオドした女の子達。


でも……


陽呂の話。



聞きたかった。
嘘かもしれない。

でも……本当だったら。



陽呂と、どんな風に付き合ってたのか……どこまでしたのか。



こだわりすぎなのかもしれない。

知らなくて良い事まで首を突っ込んでるんだと思う。



でも……私は、こんなだから。

ちょっとでも陽呂が、どんな子がタイプで……。
どんな風なのがいいのか……知りたかったの。


少しでも陽呂に近づける様に。
少しでも好きって思ってもらえる様に。


私も努力したかった。





でも、それが失敗だった。