「お前には、関係なくねー?」
冷たく言い放った陽呂の一言。
《ごもっとも!陽呂君♪》
横で小さくガッツポーズする愛未。
《何で愛未が喜んでるのよ?》
私の話なんて無視して、陽呂と猫女の方に夢中なご様子。
仕方なく私も、2人の方を見直した。
「関係あるもん、ナナぁー陽呂の事、好きだしぃー」
馬鹿丸出しの話し方。
《告白されたぞっ! 陽呂君!》
……愛未ちゃん?
ここは、私が『え?』とか驚く場所じゃないっけ?!
何、実況中継してんのよ?
陽呂が告白されてる場面なんて嫌って程、見て来た。
多分、答えは、決まってる。
毎回、同じ断り方。
でも……毎回、見る度に『断って……』って願ってしまう。
いつ……陽呂の気が変わるか。
いつ……陽呂に好きな人が出来るか不安で仕方ない。
そんな事を考えると胸が押し潰されそうになる。

