「陽呂が……陽呂が……ふぇ~」



あぁ……やべぇ。

これは、まずいっ!

かなーり、まずいぞ?!



「すみません……、な……泣かないで下さい」


親指で、瞳いっぱいの涙を拾う。


「陽呂が……また敬語に戻ったぁー……」


って泣く心菜。





……どっちだよ?!

どっちで話せばいいんだよー?!




はぁー……


「心菜? 頼むから泣かないで?」


また、心菜を強く抱きしめた。



どーしたらいいんだよ、まじで。

頼む、誰か教えてくれよ……。

俺には無理だってぇ……。



「……本当の……気持ちなの?」

「えぇ?……あぁ、はい」


少し赤くなる顔を上に向け答えた。


「じゃあ、本当なら……キスして?」



は?

キスなんかで、俺の気持ちが本気かなんてわかるんか?



でも……それで信じてくれんなら……俺的にはラッキー……じゃなくて、嬉しい!