─カチャッ─


ひんやり冷たいドアノブを
手に取り回す。


生暖かい風が吹き込んでくる。


「───・・・」


こんな学校でも俺の唯一の居場所。


──"屋上"──

「はぁ・・・」


溜息を零す毎日。

何も変わらない毎日。




何もしない毎日。


「青──・・・」


空は何所までも続いていた。

白い雲がうっすら掛かっている。



春は太陽が心地いい。






「はぁ──・・・」


もう一度、溜息を吐いて空から
地面へと目線を移した。