でも私達、て実際どうなんだろう?


"好き"とは言われたけど・・・、
"付き合って"とは言われなかった。



て、事は彼氏では無いの?




少しの不安を覚える。



「春瀬君、早く行こ!!」



気まずくなる前に私は春瀬君の
腕を半ば強引に引っ張って外に出た。



「ゴメンね、あんなお母さんで」




この分じゃ"ありがとう"なんて等分言えないよ・・・っ。

お母さんの馬鹿っ!




「いいお母さんじゃん」
「俺の母親に比べたらね」



あ・・・、
私今、春瀬君に気使わせる事言っちゃった。



駄目だな、私。



「ホラ、行くぞ?」




すると目の前には春瀬君の手が差し伸ばされている。




「うん・・・」






私はその手に自分の手を重ねた。