「でも連絡先とか住所、知らないんじゃ・・・」



高森は俺に抱き締められたまま上を向く。



「それなら大丈夫」



「え、何で?」



「少年院に行けばきっと分かるよ」




高森は少年院なんて怖いかな?

でも、そんな浅はかな覚悟
で付いて来てくれる訳じゃない
と思うから。



俺は高森を信じる。



「そっか、ちょっと怖いけど春瀬君が一緒なら平気」





笑顔でさっきよりぎゅっとくっ付いて来る高森。






「うん、俺も高森がいてくれるなら大丈夫」