そして仕事は臨時で中止となった。


俺は帰り支度を済まして足早に職場を出た。



─ザアァァァッ─


雨はさっきより水嵩を増して勢い欲、降り続ける。


天気予報・・・当たったな。


「・・・」


まぁ当たらないと困るんだけど。


いつもの道を通っていると、公園の
木陰で雨宿りをするある人物を見つけた。



「・・・ッ!?」


た、高森・・・ッ!?



高森は生憎、傘を持っていない様だった。




このまま通り過ぎるか。
顔合わせられる様な状況じゃねーし・・・。


そして突っ立って棒になっていた足を動かす。















─バサッ─


公園の木に何かが当たって物音がする。











一度は通り過ぎようとしたんだ。


でも俺の足はその木で止まっていた。