─ジリリリリリリッ─


「──・・・ん」



重い瞼を無理矢理、抉じ開ける。

そして状況を把握するに連れ俺は焦りだす。



「やべ・・・ッ」
「今日はバイトじゃん・・・」


遅刻したら五月蝿ーんだよな。
あそこの社長・・・。



そして急いで準備をする。


学校には行かない。
バイトの日はいつもそうして来た。



俺が働くのは工事現場のアシスタント。

何所もこんな俺じゃ雇ってくれなくて、
でも此処だけは俺を許してくれた。



でも冷ややかな目は学校と変わらない。




憂鬱な気分でいつも職場へ向かう。