「じゃぁ何故、福山を突き放さない」
「……………」
俊は答えなかった。
「おい!俊」
侑隼が怒鳴った。
「福山は梨沙の友達だろ?だから俺が突き放して梨沙との関係を壊したくない」
俺はその言葉を聞いて、頭に血が昇った。
「おめぇ、本当に莉沙のこと思ってんのか?
突き放すのにもやり方はあるだろうが!
お前がそんな考えだから、梨沙が傷付くんだろ!
梨沙のことをもっと考えろよ!!」
言いたいことを言ってやった。
俊は俯いていた。
「ちっとは、頭を冷やせ」
俺はそう言い捨てて教室に戻った。
侑隼と瑠來もついてきた。


