「柚~、ちょっとこっち来て~!」
不意に名前を呼ばれた上原は、ようやく視線を逸らす。
教室の入口には……、上原を呼ぶ落合と、
それから。
ひょっこりと顔を覗かせた……
「………は?」
上原と……
同じ顔をした女。
呆然とした俺に、彼女はにっこりと綺麗な笑顔を作って…頭を下げた。
「…………。」
俺は記憶の回路を辿る。
「………。もしかして……?」
先に教室へと戻ってきた落合を捕まえて、
「…あれって……」
答えを問う。
「上原結。柚の…双子の妹。中道くんもこの前話したでしょ?」
……やっぱり。
どうりで…どこかで見覚えある顔かと思ったら……。
「そっくりでしょう?」
「まあ…、言われてみれば?けど、全然違うわ。」
「性格?」
「それもだけど……。表情…、かな。」
「そう……?」
落合は首を傾げたけれど。
不思議なことに……
俺には全くの別物に見えたんだ。


