彼がいなくなる。 わたしがその事を知ったのは……。 中道くんが、学校に来なくなったその日だった。 電話の向こう側で、彼は声を押し殺し…… 泣いていた。 柚には…言わなかった。 言うつもりはなかった。 私は彼のことを。 最後に呟いた…彼の言葉を、信じていたかったから……。