体育館までの短い距離。 イチャついているつもりはないけど、こんな僅かな時間でさえも手を繋いでいるなんて…… 確かに、 私達二人は…… 時間が惜しかったのかもしれない。 二人で過ごす時間なんてほとんどなくて…… 離れていた分の、ココロの隙間を埋める大切な時間………。 なのに……… 何故だろう。 体育館に座るアイツのすぐ側を通り過ぎる時だけは…… 見られてなければいいと…… まるで願うように、……ギュッと目を閉じた。