和らぐ緊張……。
私はそれを揉んだり握ったりしながら……
静かにその時を待つ。
「…中道……来ないね。」
2番手のクラスの生徒達が移動する中で……
律がぽつりと呟いた。
「…りっちゃん。もしもだよ、もしもだけど……中道が出番に間に合わなかったら、お願いがある。」
「…わかってる。指揮…でしょ?」
「…うん。頼めるの、りっちゃんしかいない。」
「…わかった。アンタ達ばかりに負担かけてたもんね。粗削りかもしれないけど、その時は……任せて。」
「…うん、ありがとう。」
いよいよ…
私たちの、前のクラス。
私は何度も体育館の入口を振り返り…、あいつの姿を探す。
お願い………
間に合って!


