「柚ーっ、試作品つくったから味みてって調理斑から伝言~!」
「え、…あ、はーい!」
私の周囲は慌ただしく……、
「てか、紙皿見当たらないって。」
「わ、嘘~。買い出しリストには?」
「……なかったみたい。」
「………あら……。じゃあ仕方ない、今から買ってくるよ。手ェ空いてる人に味見頼んで?」
「了解っ。」
想定外のことも多々出てきて……
あっちに行き…
こっちに行き……
右往左往。
「忙しそーだね。味見なら私いこっかな。」
要領よしの律が、ここぞとばかりに嗅ぎ付ける。
「お。りっちゃん、ちょうどいいところに……。あのさ、味見の前に、お願いしたいことが…。」
「げ、…何?」
「ちょっと待って。」
私は教室の隅に置いていたある物を手にして……、
それを、律に差し出した。
「……何これ。」
ロール状になっているそれを広げて……
「…わ。ポスターじゃん。どうしたの、これ。」
「パンフレットの案内図だけじゃ集客イマイチかなって思ってさ。昨日思いたって作ってみた。」
「…マジ?しかも、こんなに?…アンタ一人で?」
「まあね。」
私はそこで、大欠伸。
「……言ってくれれば手伝ったのに。しかもこんなに凝って……。」
「妥協は嫌だからね。」
律はだいぶ呆れた様子…。
「つーか、これ、何時までかかった?」


