As Time Goes By ~僕等のかえりみち~

その日私はいつもよりも早起きして……



それから、部屋の暑さを一掃するために…窓を全開した。



日当たり…良好!


カラッとした乾いた空気が部屋に入りこむ。


見上げればそこに、戦いの舞台に相応しい…そんな青空が広がってる。



ドクドクと鼓動が音を立てて……



緊張が高まる。



私は頬を両手で数回叩きつけた。



「…よし、準備するか。」





勇んで部屋のドアを開けると……



同時に、結の部屋が開いた。



「…おはよう。」



結がにこりと笑う。



「おはよう。」



私も、それに応える。



「…いよいよだね。ちゃんと寝れた?」


私の目元をじっと見据えて…


結はクスクスと笑った。



「…寝れた……、わけないじゃん。」


私は苦笑する。



「今日は暑くなるって。」



「そうなんだ。じゃあ野球部の人達、大変だね。」



「アラ、応援する方もね。柚日焼け止めは?」



「持ってない。」


「ダメじゃん、ちゃんと10代から肌のケアしないと。カオ、随分焼けたね。」



「…まあね。外の部活だから仕方ないよ。」



「貸してあげるよ、日焼け止めクリーム。」



「大丈夫、なれっこだし。」



「…いいから、小麦色も健康的でいいけど後からくるからネ。」



「………。う~ん。じゃあ、試しに借りるわ。」



「…了解。高いヤツだから無駄使いしないでね。」



「はいはい、ありがとさん。」




なんやかんや話をしながら……



二人揃って、洗面所に向かった。



交換こしながら、顔を洗う。



「ん。」


お互いにタオルを渡す。


二人並んで歯を磨く。



「…すごいじゃん、さとなかくん」


「…まあね」


「…らっていってんしかとられてないんでしょ?」



「…らひいね(らしいね)。」



「かっこいいかれひ(彼氏)でうらやましい」



「……まあね。」



「…きょうはだれといっひょにおうへん?」



「…ゆい。ひつもん(しつもん)はうがいおわってから…。」



「……はあ~い。」




いつぶりかな……。



小さい頃はいつも一緒に…


こんな風に朝を過ごしていた。



うがいを終えると、何だかスッキリした表情で結は私に向き直した。



「…で、今日は誰と一緒に応援するの?」